キーマケLabでは先日、クラウドワークスを活用してYouTubeを日常的に利用している20代から70代の男女922名を対象に「YouTubeでの動画視聴を通じた購買行動」に関するアンケート調査を行いました。
本記事ではそちらの調査結果について解説いたします。
「YouTubeでの動画視聴を通じた購買行動に関するアンケート調査結果」のサマリー
まずアンケート調査結果のサマリーについてですが、次の通りです。
- 普段よく視聴するYouTubeチャンネルなどで紹介されて知った商品やサービスについて、43%が購入・利用したことがあるという結果に
- 普段よく視聴するYouTubeチャンネルなどで紹介されて知ったイベントや場所について、35.1%が訪問したことがあるという結果に
- YouTubeにて動画視聴中に差し込まれる広告視聴後、その場で過去1度以上、17.9%が商品やサービスを購入した事があるという結果に
調査対象のサンプルについて
調査対象である922名の性別、年齢についてですが次の通りです。
YouTubeを利用する際に一番よく利用しているデバイス・1日あたりの利用時間については、次のとおりです。
Q1.普段よく視聴するYouTubeチャンネルなどで紹介されて知った商品やサービスを実際に購入・利用したことはありますか?
「普段よく視聴するYouTubeチャンネルなどで紹介されて知った商品やサービスを実際に購入・利用したことはありますか?」という質問に対して、「数えきれないほどある」が5.4%、「数回ある」が32.6%、「1度だけある」が5%で全体の43%が購入・利用経験があるという結果に。
普段よく視聴するYouTubeチャンネルなどで紹介されて知った商品やサービスを実際に購入・利用したことはありますか(年代別)
年代別に見ると、30代、40代は購入・利用経験者の割合が高い傾向に。
Q2.普段よく視聴するYouTubeチャンネルなどで紹介されて知ったイベントや場所を実際に訪れたことはありますか?
「普段よく視聴するYouTubeチャンネルなどで紹介されて知ったイベントや場所を実際に訪れたことはありますか?」という質問に対して、「数えきれないほどある」が7.2%、「数回ある」が24.2%、「1度だけある」が3.8%全体の35.2%が訪問経験があるという結果に。
普段よく視聴するYouTubeチャンネルなどで紹介されて知ったイベントや場所を実際に訪れたことはありますか(年代別)
年代別に見ると、30代、40代は訪問経験者の割合が高い傾向に。
Q3. YouTubeにて動画視聴中に差し込まれる広告を視聴し、その場で商品を購入する際の頻度として最適なものを教えてください。
「YouTubeにて動画視聴中に差し込まれる広告を視聴し、その場で商品を購入する際の頻度として最適なものを教えてください」という質問に対して、全体の約8割(82.1%)が「過去1度も購入したことがない」と回答。
17.9%が過去1度以上は購入経験があるという結果に。
全体の17.9%しか広告経由で購買経験がないという結果に、少なく感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、現在 YouTubeの日本国内における18歳以上の月間ユーザー数は7,370万人を超えており、7,370万人をベースに考えると17.9%は1,300万人を超えているため、一定広告効果があることが想定されます1。
参照:「好き」と出会える YouTube は、深掘り、行動につながる場所へ
ただし、今回の調査ではサンプル数は922名と少なく、またクラウドワークス上でのアンケート調査のためサンプルにも一定偏りがあることが想定されるため、それらについて留意した上でアンケートを取り扱う必要があります。
YouTubeにて動画視聴中に差し込まれる広告を視聴し、その場で商品を購入する際の頻度として最適なものを教えてください(年代別)
年代別に見ると、次のとおりです。30代〜40代は20代、50代よりも広告経由の購入経験者割合が高い傾向に。
Q4.音声のみで楽しむことを前提とした動画(例.音楽やPV、ポッドキャスト番組など)以外のコンテンツをYouTubeで視聴する際、日常的に画面を見ずに音声だけ聞いていることがよくありますか?
「音声のみで楽しむことを前提とした動画(例.音楽やPV、ポッドキャスト番組など)以外のコンテンツをYouTubeで視聴する際、日常的に画面を見ずに音声だけ聞いていることがよくありますか?」という質問に対して、全体の半数以上(54.1%)が「ある」と回答。
2024年7月に公開された、フリークアウト・ホールディングスの子会社である株式会社GPが公開した「YouTube広告の視聴率と視聴態度に関する調査」においても、近い数値の結果2が出ております。
音声のみで楽しむことを前提とした動画以外のコンテンツをYouTubeで視聴する際、日常的に画面を見ずに音声だけ聞いていることがよくありますか?(視聴時間別)
本調査では、サンプルに対して1日あたりのYouTubeの利用時間に関するデータも取得しています。
こちらのデータをもとに、「音声のみで楽しむことを前提とした動画以外のコンテンツをYouTubeで視聴する際、日常的に画面を見ずに音声だけ聞いていることがよくありますか?」という質問に対して、「ある」「ない」と回答した方のデータを比較したものが次のものになります。
結果、1日あたりの利用時間が「1時間~2時間未満」以上になると、「はい」の回答率が急上昇する傾向にあることがわかりました。
下記図は、割合をまとめたものになります。
データを見ると、「30分未満」が24.4%、「30分~1時間未満」が38.6%であるのに対して、「1時間~2時間未満」は65.6%と急上昇しています。
音声のみで楽しむことを前提とした動画以外のコンテンツをYouTubeで視聴する際、日常的に画面を見ずに音声だけ聞いていることがよくありますか?という質問に対する回答別に見る広告経由での購買経験
年代別に見ると、次のとおりです。
YouTube を日常的に画面を見ずに利用する人の方が、広告経由での購買経験者が多い傾向にあります。
また数値化すると次の通りとなり、広告経由での購買経験者率も高いことがうかがえます。
「画面を見ないことがよくある」と回答したユーザーの方が広告経由での購買経験が多く、また割合も高い理由として、以下3つの可能性が考えられます。
- 前述した質問に対する結果3から画面を見ない習慣がある人の方が、YouTubeにおける滞在時間が長いことが想定されるため、より自然とYouTubeに没入しており自然と購買している可能性
- 前述した結果から画面を見ない習慣がある人の方が、YouTubeにおける滞在時間が長いことが想定されるため、結果的にそういったユーザーの方が広告との接触回数が多く、広告経由での購買体験が多い可能性
- 前述した結果から画面を見ない習慣がある人の方が、YouTubeにおける滞在時間が長く広告との接触回数が多い上、仮にYouTubeを視聴する際に画面を見ないことが多かったとしても、広告視認時には画面を見る必要があり(特にスキップ可能な広告などを視認している際など)結果的に広告経由での購買経験が多い可能性
アンケート調査結果概要
・調査対象:YouTubeを日常的に利用している20代〜70代で日本在住の男女922名
・調査期間:2024/12/18~2025/1/1
・調査方法:インターネット調査(クラウドワークス)
同サンプル対象に対して同時に実施したアンケート調査結果
- YouTubeの「プロモーションを含みます」に対する理解や購買意欲に与える影響に関するアンケート結果
- YouTubeにおける動画再生速度に関するアンケート調査結果
- YouTubeでの動画視聴を通じた購買行動に関するアンケート調査結果
本アンケート調査結果の取り扱いについて
アンケート調査結果や内容をご紹介・引用・転載される際は出典元として「キーマケLab」を明記の上、ご利用をお願いしております。
(例)「出典:キーマケLab」など
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担当:川手
- 2024年5月時点ニールセンの調査(Nielsen DCR)によれば、日本におけるYouTube の月間ユーザー数は18歳以上で7,370万人を超えています。https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/marketing-strategies/video/youtube-recap2024-2/ ↩︎
- ながら視聴についての調査。ながら視聴の経験について質問され、調査サンプル全体(n=7,704)のうち15.6%が「いつもある」27.2%が「頻繁にある」(計42.8%)と回答。 ↩︎
- 前述した質問「音声のみで楽しむことを前提とした動画以外のコンテンツをYouTubeで視聴する際、日常的に画面を見ずに音声だけ聞いていることがよくありますか?(視聴時間別)」に対する回答 ↩︎