AIモードに対する認知および利用状況や理解に関するアンケート調査結果

Google 検索において、日本でも2025年9月から AI モードが実装されました。

Google は AI モードについて、以下のように説明しています。

AI モードは、Google の最も強力な AI 検索機能です

引用元:Google 検索の AI モードで AI による回答を取得する – パソコン – Google 検索 ヘルプ

下記調査結果にもある通り、AI モードの利用に至るまでには様々な導線が存在し、Google 検索を利用する際に視認性が高い位置にそれらの導線があることからも、すでに「見たことがある」という読者の方も多いのではないでしょうか。

実際に調査時、「AI モード」について説明する際に調査対象に提示した参考画像*1
実際に調査時、「AI モード」について説明する際に調査対象に提示した参考画像*2
実際に調査時、「AI モード」について説明する際に調査対象に提示した参考画像*3

AI モードに関してはすでに様々な議論が活発にされており、今後 AI モード利用者数の増加に伴い広告はもちろん、オーガニックからの Web サイトやWebアプリケーション、その他さまざまなサービスはどのように影響を受けるようになっていくのか考えを巡らせている、そんなマーケティング担当者の方も多いのではないでしょうか。

今回キーマケLabではクラウドワークスを用いて、Google 検索を日常的に利用する日本在住の20〜60代 1,113名を対象とした、AI モードに関する認識や利用についてのアンケート調査を実施しました。

本日はその調査結果を共有します。

当アンケート調査結果はクラウドワークスを用いて収集したデータであるとともに、20〜60代の男女で1,113名という、非常に限られたサンプルによるアンケート調査結果であるという点、ご理解ください。

またそのためアンケート調査結果の取り扱いに関しても、あくまでもざっくりとした傾向を見たりする程度の使用にとどめてください。

データは小数点第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。
あらかじめご了承ください。

目次

調査対象について

調査対象である1,113名の性別・年齢についてですが、次の通りです。

Q1.Google検索において、日本でも「AI モード」が2025年9月より導入開始されました。あなたはこれを、実際に目にしたことがありますか

「Google検索において、日本でも『AI モード』が2025年9月より導入開始されました。あなたはこれを、実際に目にしたことがありますか」という質問に対して、「ある」は86.3%、「いいえ」は13.7%。

全体の約9割(86.3%)はすでに「AI モード」を見たことが「ある」という結果に。

Q2.【AI モードを目にしたことが「ある」と回答した方のみに質問】「AI モード」を実際に使ったことがありますか

AI モードを目にしたことが「ある」と回答した方のみに対して、「AI モードを実際に使ったことがありますか」と質問したところ、「ある」は70.1%、「いいえ」は29.9%。

全体の約7割(70.1%)はすでに「AI モード」を使ったことが「ある」という結果に。

Q3. 【AI モードを実際に使ったことが「ある」と答えた方のみに質問】AI モードの方が従来のGoogle検索に比べて、より便利に感じることはありますか

AI モードを実際に使ったことが「ある」と答えた方のみに対して、「AI モードの方が従来のGoogle検索に比べて、より便利に感じることはありますか?」と質問したところ、以下の通り結果が得られました。

Q4. 【AI モードを実際に使ったことが「ある」と答えた方のみに質問】AI モードの回答内容に、間違いや違和感(不自然さ)を感じることはありますか

AI モードを実際に使ったことが「ある」と答えた方のみに対して、「AI モードの回答内容に、間違いや違和感(不自然さ)を感じることはありますか?」と質問したところ、以下の通り結果が得られました。

Q5. 【AI モードを実際に使ったことが「ある」と答えた方のみに質問】AI モードでは、情報源が参照元として表示される場合がありますが、それらのページを訪れて確認することはありますか

AI モードを実際に使ったことが「ある」と答えた方のみに対して、「AI モードでは、情報源が参照元として表示される場合がありますが、それらのページを訪れて確認することはありますか」と質問したところ、以下の通り結果が得られました。

Q6. 【AI モードを実際に使ったことが「ある」と答えた方のみに質問】AI モードの検索結果画面と、従来のGoogle検索結果画面、どちらの方が読みたいことが多いですか

AI モードを実際に使ったことが「ある」と答えた方のみに対して、「AI モードの検索結果画面と、従来のGoogle検索結果画面、どちらの方が読みたいことが多いですか」と質問したところ、以下の通り結果が得られました。

定性的な意見について

本アンケート調査を実施するにあたり、下記質問を行い、AI モード利用者の声を記述形式、自由回答を求めました。

【自由回答】Googleにおける「AIモード」について、ご利用になった感想や、あえて利用していない理由、その他お気づきの点など、ご自由にお聞かせください(10文字以上、1,200文字以下)

結果、1,113名中833名から回答を得ることができました。

ただしその中にはQ1(Google検索において、日本でも「AI モード」が2025年9月より導入開始されました。あなたはこれを、実際に目にしたことがありますか?)の質問に対して、「ない」と回答した方のコメントも含まれるため、コメントの抽出対象を「ある」と回答した方(961名)のものに絞り込みました。

よってここでは、961名のうち730名が書き込んだコメントをもとにご紹介します。

まずはコメントを便宜上、「肯定派」「否定派」に分けてピックアップし、書き込まれたものをもとにご紹介します。

「肯定派」のコメント例

代表的なものですが、以下の通りです(コメントは原文ママ掲載)

すぐに便利にまとめられた回答がでるので頼りになるし利用頻度が段々とアップしている感じです。(50代・男性・北海道在住)

検索で出たページをクリックしなくても、AIモードで簡単に見れる。(30代・女性・福岡県在住)

知りたいことが分かりやすくまとめられているので とても便利でよく利用しています。これからも積極的に利用していきたいです。(50代・男性・茨城県在住)

始めはどう検索したらいいのかわからなくて抵抗があったが、いざ使ってみるととても便利。文章で検索し、更に次の知りたい事まで導いてくれるので今は無くてはならないものです。(50代・女性・広島県在住)

AIモードは便利だと思いますが、若干信頼性に欠けることもあると思いました。(60代・女性・愛知県在住)

AIモードは、パッと調べたい事がでてくるので便利だが、正しくない答えもあるので、使うときは鵜呑みにしないように気をつけている。(40代・女性・富山県在住)

次のような、具体的な検索行為について言及されたコメントもありました。

「複雑な検索」や「比較検討」が必要な際に利用しています。従来の検索では複数のサイトを回って情報を整理する必要がありましたが、AIモードでは回答スピードが速く**、必要な情報が要約されて提示される点が非常に便利だと感じています。特に、旅行のプランニングや商品の比較検討など、複数の要素を考慮したいときに対話形式で深掘りできるのが強みです。一方で、生成された情報が本当に正しいのかという点にはまだ不安が残るため、金融や医療など、信頼性が特に重要な情報については、必ず引用元のリンクを確認したり、従来の検索結果と照らし合わせたりする手間が発生しています。日常的な疑問解決には非常に役立つため、今後は利用頻度が増えると感じています。(30代・男性・愛知県在住)

AIモードは検索エンジンから情報サイトを厳選し、表示してくれます。たまに的外れな回答が出ることはありますが、多くの場合において人間の手によって情報を一から探すより効率的です。(50代・男性・北海道在住)

「否定派」のコメント例

代表的なものですが、以下の通りです(コメントは原文ママ掲載)

AIによる要約が古い情報だったり間違った情報だったりして信用ができず、出典元の情報を確認する必要があるのが面倒。AIの文章の出典元を確認する必要があるのならば、最初から自分で検索した方が早いし確実だと思う。(30代・女性・石川県在住)

AIは、嘘をつくので。調べ物で利用するのは、信用できません。2度手間で、面倒くさいです。 無理やりまとめたような結果で、調べると違うものが多々あり信憑性にかけるため、結局調べ直すのであまり使えません。(40代・男性・大阪府在住)

AIモードが便利そうなことは何となく理解できるが、いざ使うとなるとどのように利用するか分からないので結局使わずにいる。(20代・女性・東京都在住)

GoogleにおけるAIモードは表示が見にくく、通常通り調べたほうが手っ取り早いので、最初に数回使ったが、現在は使っていない。(30代・男性・福岡県在住)

AIモードを使わなくても普通の検索で十分だから(30代・女性・長野県在住)

次のような、具体的な検索シーンまで添えられたものもありました。

私は夕食のレシピをGoogleで検索することが多いのですが、AIをしつこくすすめられるので試してみましたが、自分の思った物が表示されませんでした。従来のものを使用しています。慣れが必要なのかもしれません。(40代・女性・福島県在住)

さらには、次のように「すでに生成AIツールで検索しているのでAI モードを使う必要がない」といった旨のコメントも目立ちました。

MicrosoftのcopilotやChatGptと同じように無料できるので何かを質問して調べたい時に使えばいいかと思います(40代・女性・愛知県在住)

検索して調べたい時はグーグル検索を使用してAIを使いたい時はChatGPTを使用してそこからwebサイトに飛んだりしているので最初から検索目的でグーグルのAIモードを使うやり方はしていません。(40代・男性・大阪府在住)

アンケート調査結果概要

・調査対象:Google 検索を日常的に利用する日本在住の20〜60代 1,113名
・調査期間:2025/10/20~2025/10/21
・調査方法:インターネット調査(クラウドワークス)

アンケート調査結果に対するシンクムーブ株式会社 豊藏 翔太氏からのコメント

AI モードは『便利』で『使いやすい』という評価がある一方で、ユーザーの多くはAIの『信憑性』や『正確性』に対して冷静な不安を抱いていることが、調査から明らかになりました。

私はこの調査結果から、「検索」はもはや集客の入口にとどまらず、“情報の検証装置”へと変化しつつあると感じました。

ユーザーはAI OverviewsやAI モードで概要を把握し、自分にとって重要な情報であればあるほど、きちんと情報源を吟味しています。

つまり、AI時代のSEOは、単に順位を競うものではなく、AIや人に引用され、訪れるに値する“信頼の設計”をどれだけ実現できるかの勝負に移行しています。

実際、私の観測範囲でもSEO流入が減少している企業は多いですが、生成AIの登場によって、事業に必要な流入を生むための“施策の選択肢”はむしろ広がっていると感じます。

今後の経営判断では、「アクセス数」よりも、事業にとって価値のある行動をどれだけ正確に捉え、構造的に設計できるかが重要になるでしょう。

プロフィール

エン・ジャパン株式会社にてIT/Web系の求人広告営業、ITコンサルティング企業でAIやRPAなどのITコンサルタントを経験後、「SEO Japan」を運営するアイオイクス株式会社に入社。

第1局長として大手企業を中心としたWebコンサルティングに携わった後、2024年12月にシンクムーブ株式会社を設立。アイオイクス株式会社フェローを兼務。

AIを活用したインハウスマーケティング共創支援サービスやセミナー、『AI時代のSEO戦略──組織を動かし成果を引き寄せる実務マネジメント』の出版など精力的に情報の発信を続けている。


シンクムーブ株式会社(ThinkMove Inc.)
代表取締役
X @shotatykr

シンクムーブ株式会社

シンクムーブは、「問い」と「共創」を軸に、SEO・生成AI・マーケティング戦略を統合的に支援するインハウスマーケティング共創支援を提供しています。

特に、少人数体制のインハウス支援に強みを持ち、戦略設計から実行支援、組織内の意思決定支援まで一気通貫でサポート。

「人の思考とAIの力を掛け合わせ、“いま動ける最善”を実行し、ビジネスを進化させる。」をミッションに、信頼される発信と対話的なマーケティング支援で社会に新たな価値を届ける会社です。

https://thinkmove.jp/

アンケート調査結果に対するキーマケLab 編集長 川手からのコメント

気になって気になって、いてもたってもいられずに調べてしまいました。

個人的に意外に感じた点や驚いた点について、いくつか述べておきたいと思います。

1.使ったことのある人の多さ

まず既に9割が存在を知っており、7割が視認し使用したことがあるというのには驚きました。

2.情報元を参照する人の多さ

ある調査によれば、AI モードの参照元を確認するクリックは3%未満だとか。ただ調査結果を見たところ、まったく確認しないのが約3割程度に対して、7割は検索シーンに応じて確認していることが見て取れます。

AIモードのリンククリックは3%未満!? 見えてきた「AIモードの適切な位置づけ」【SEO情報まとめ】 | 海外&国内SEO情報ウォッチ | Web担当者Forum
https://webtan.impress.co.jp/e/2025/10/17/50237

そして本調査で「否定派」と定義した方の中には「AIは、嘘をつく」といったコメントがみられるほか、「肯定派」の中に、下記のようなコメントも散見されました。

一方で、生成された情報が本当に正しいのかという点にはまだ不安が残るため、金融や医療など、信頼性が特に重要な情報については、必ず引用元のリンクを確認したり、従来の検索結果と照らし合わせたりする手間が発生しています。日常的な疑問解決には非常に役立つため、今後は利用頻度が増えると感じています。

引用元:上記30代・男性・愛知県在住のコメントから一部抜粋

これらのことから、もっと多くの方が実際には重要な情報の検索時や、高額な商品の購買行動時などには、情報源を参照しているようにも考えさせられます。

3.広告に対するネガティブなコメントがなかったこと

もっとも意外だったのは、833名全員のフリーコメントを確認しても、「広告」に対してネガティブなコメントがなかったことです。日本のAI モードに関しては、まだまだ自分が確認する限りは広告の露出ははじまっていません。

嫌われているのは、いわゆる「うざい広告」なのだということを再認識させられました。

世の中に溢れる「うざい広告」をプロが徹底解説!マーケターは必見です | 株式会社LIG(リグ)
https://liginc.co.jp/543590

プロフィール

株式会社キーワードマーケティング R&D室 室長

https://www.kwm.co.jp/

大学在学中からインターンとして在籍。

リスティング広告や Meta広告などが専門領域。

運用型広告に関する技術ブログ「PPC-LOG」を約6年ほど個人で運営しつつ、キーマケLab 編集長。

https://ppc-log.com

キーマケLab 編集長
X @RKawtr

本アンケート調査結果の取り扱いについて

アンケート調査結果や内容をご紹介・引用・転載される際は出典元として「キーマケLab」を明記の上、ご利用をお願いしております。

(例)「出典:キーマケLab」など

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調査結果についての今後の追記予定

年齢、性別ごとのデータについても現在クロス集計を進めており、調査結果を今後随時追加で公開していく予定です。

連絡先

掲載内容について、個別にご連絡が必要な場合は下記よりお問い合わせください。

https://kwmlabo.com/media-copy/#contact

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