Web広告が与える不快感に関するアンケート調査結果

キーマケLabでは先日、クラウドワークスを活用して、20代から70代の1,498名を対象に「Web広告が与える不快感」に関するアンケート調査を行いました。

本記事ではそちらの調査結果について解説いたします。

当アンケート調査結果はクラウドワークスを用いて収集した20〜70代の男女で1,498名という、非常に限られたサンプルによるアンケート調査結果であるという点、ご理解ください。

またそのためアンケート調査結果の取り扱いに関しても、あくまでもざっくりとした傾向を見たりする程度の使用にとどめてください。

データは小数点第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。
あらかじめご了承ください。

目次

「Web広告が与える不快感に関するアンケート調査結果」のサマリー

まずアンケート調査結果のサマリーについてですが、次の通りです。

  1. 「インターネット上で広告を見てうんざりしたり、不快な思いをしたことがありますか?」という質問に対し、「よくある」が40.3%、「ときどきある」が51.5%と回答
  2. インターネット上で広告を見てうんざりしたり、不快な思いをしたことが「よくある」「ときどきある」と回答した方のみに、「それらはどのような広告であることが多いですか?」と質問したところ、最多は「ページ閲覧時に突然表示される画像や動画、テキスト形式の広告」で65.8%
    • 次点は「YouTubeなどの動画サイトで再生前後や途中に流れる動画広告」で57.7%
    • 「不快感を与える可能性のある表現を含む広告全般(アダルトコンテンツや過激な画像など)」で47.3%
Survey summary on discomfort caused by web advertisements. Target: 1,498 men and women aged 20-70. Findings: 40.3% often feel discomfort, 51.5% occasionally do. Top causes: intrusive pop-up ads (65.8%), video ads during YouTube playback (57.7%), and ads with inappropriate content like adult or graphic imagery (47.3%).

調査対象のサンプルについて

調査対象である1,498名の性別、年齢についてですが、次の通りです。

"Bar chart showing the gender and age breakdown of respondents in a survey about discomfort caused by web advertisements. The chart indicates the number of male and female respondents across various age groups (20s to 70s), with a total of 1,498 participants. The survey was conducted from December 26, 2024, to January 8, 2025, using an online survey method."

Q1. インターネット上で広告を見てうんざりしたり、不快な思いをしたことがありますか? 

「インターネット上で広告を見てうんざりしたり、不快な思いをしたことがありますか? 」という質問に対しては、40.3%が「よくある」、51.5%が「ときどきある」と回答。

"Pie chart displaying the results of a survey question asking if respondents have ever felt discomfort or fatigue from seeing advertisements on the internet. The chart shows that 51.5% of participants answered 'sometimes,' 40.3% answered 'often,' 7.1% answered 'not much,' and 1.1% answered 'not at all.'"
補足

インターネット上の広告をブロックすることができるアプリやツール(ここでは総称としてアドブロックツールと呼称)の認知率は、キーマケLab で以前に公開したアンケート調査の結果によると、57.1%でした。

引用元:アドブロックツールの認知や利用に関するアンケート調査結果

クラウドワークスで行われたアンケートの結果であることを念頭に置きつつも、無作為抽出した1,498サンプルのうち、57.1%が広告をブロックすることができるアプリやツールについて認知していることから、少なからずWeb広告がユーザーにストレスを与えており、ユーザー側が自衛手段を模索しているため、全体の半数以上がアドブロックツールを認知してる可能性が考えられます。

Q2.【インターネット上で広告を見てうんざりしたり、不快な思いをしたことが「よくある」「ときどきある」と回答した方のみ】それらはどのような広告であることが多いですか?

インターネット上で広告を見てうんざりしたり、不快な思いをしたことが「よくある」「ときどきある」と回答した方のみに、「それらはどのような広告であることが多いですか?」と質問したところ、最多は「ページ閲覧時に突然表示される画像や動画、テキスト形式の広告」で65.8%。

次点は「YouTubeなどの動画サイトで再生前後や途中に流れる動画広告」で57.7%、「不快感を与える可能性のある表現を含む広告全般(アダルトコンテンツや過激な画像など)」で47.3%。

"Bar chart showing the results of a survey asking respondents what types of advertisements often cause discomfort when viewing on the internet. The most common sources of discomfort include pop-up ads and video ads that play automatically (65.2%), followed by video ads on platforms like YouTube (57.4%), banner ads on websites (46.7%), and intrusive or adult content ads (44.4%). Other sources of discomfort include in-article ads, sponsored posts on social media, and ads generated by AI."
補足

日本広告審査機構(JARO)による「広告に対する苦情を受付・審査(2024年上半期)」によると、例えば上記した「不快感を与える可能性のある表現を含む広告全般(アダルトコンテンツや過激な画像など)」のようなものについて、次のような言及がされています。

卑わいまたは残虐な表現に対するもの、広告とゲーム内容が異なるものに対して寄せられた。前年同期より減少したが、媒体「インターネット」については増加した(139件、前年同期104件)

2024年度上半期の審査状況 上位は医薬部外品、健康食品、オンラインゲームなど ダークパターンや不当なNo.1表示も | JARO 公益社団法人 日本広告審査機構」より引用

またこの件については NHK によっても問題性が指摘され、WED 特集記事は公開されるなどしています。

街頭の看板や店頭と違って、大人の目の届きにくいところで、突然子どもの目の前に現れるネット広告。関心を引いてクリックしてもらうため、過激な表現が増えているといった指摘もあります。さらに性的な広告だけでなく、体型や肌などの外見のコンプレックスを刺激して宣伝する広告も問題になっています。

性的なネット広告が子どものスマホに…ゾーニングなどの対策求める声 署名活動も | NHK | WEB特集 | デジタル深掘り」より引用
補足

今回のアンケート調査では、「明らかに生成AIで作られたとわかる画像を用いた広告全般」に関しては最下位と、結果が出ています。

"Bar chart showing the results of a survey asking respondents what types of advertisements often cause discomfort when viewing on the internet. The most common sources of discomfort include pop-up ads and video ads that play automatically (65.2%), followed by video ads on platforms like YouTube (57.4%), banner ads on websites (46.7%), and intrusive or adult content ads (44.4%). Other sources of discomfort include in-article ads, sponsored posts on social media, and ads generated by AI."

しかし、YouGov の調査によれば、フランス、イギリス、カナダなどにおいて AI を活用したクリエイティブ(広告)に対して50〜58%のユーザーは不快感を感じているという結果が出ています1

ただし、 YouGov の調査には日本がエリアに含まれていないという点について、留意が必要です。

アンケート調査結果概要

・調査対象:20代から70代を対象とした1,498名
・調査期間:2024/12/26~2025/1/XX
・調査対象:1,498名
・調査方法:インターネット調査(クラウドワークス)

同サンプル対象に対して同時に実施したアンケート調査結果

本アンケート調査結果の取り扱いについて

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(例)「出典:キーマケLab」など

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https://kwmlabo.com/media-copy/#contact

担当:川手

  1. AI-generated advertising: How do consumers around the world feel?
    https://business.yougov.com/content/49622-artificial-intelligence-ai-generated-brand-advertising-how-do-consumers-around-the-world-feel-comfortable ↩︎

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